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POPの効果的な書き方とは?

先日のエントリーから、手書きのPOPを書くことに取り組んでみてわかったんですが、これやたら手間がかかるじゃん!

 

もちろん世の中、やったほうがいいことなんてたくさんあるし。でも、選択と集中しないと正直時間が足りません。。。

だから、

 

1)忙しい店員がPOPを書いたほうがいいのか?また、2)POPを書くならどんなところに注意したらいいのかを考えてみました。(いちおう仕事が通販のコンサル・・・)

 

 過去エントリー>

tda.hatenadiary.jp

 

それにしても、POPに効果があることはわかっているけれど、店員さんが直接話しかけるよりも、手書きの方がどうしてお客様は素直に話を聞いてくれるのか。そこのところは実際はよくわかりません。

 

うぉっほん。

 

気を取り直して、ということででは、早速。

 

1)忙しい店員はPOPを書いたほうがいいのか?

これについて、まずは「ある数字」を見てみましょう。

POP(Point of Purchase)について長年研究している米国のPOPAI(Point of Purchase Advertising International) の、POPの効果に関する調査結果についてであります。

 

【POP による売上げ効果】

  • 商品 POP の添付 18%のアップ
  • 商品情報サイン 33%のアップ
  • 特別価格サイン 124%のアップ
  • チラシ商品のサイン+特別価格サイン 194%のアップ

 

また、POPAIは「POP と衝動買いの関係」を商品別に次のようにいっているようです。

 

【POP と衝動買いの関係】

商品 衝動購買率(%)

  • 化粧品 23%
  • たばこ 13%
  • 医薬品 25%
  • 家庭用雑貨 23%
  • 女性衛生用品 18%
  • 男性化粧品 24%

 

(出典:POP はサイレントセールスマン URL:(PDF)http://www.drugstore-kenkyukai.co.jp/us-report/pdf/0905.pdf#search='popの効果+調査'

以上

 

なんと、売り上げが最高で2.9倍にもなる?!

やはり、正直にいってPOPはかなり効果があるようですね。

 

商材による違いのほうは、「価格値引きができるもの」商品情報を伝える必要のあるもの」には、効果があると考えられます。やっぱりこれだけ、成果が見込まれるのであれば、やってみる価値はありそうですね。店員さんは忙しいと思いますが…。

やるならば、どんなデザインでどのように書けば一番無駄なく効率的に効果が出せるのかを考えてみたいと思います。

2)上手なPOPの書き方、POPデザインの3つのコツ

どんなPOPでも、とりあえず書けばいいというわけじゃありません。せっかく手間をかけて書いたのに効果がないっていうのは最悪です。

では、POPを書くうえでもっとも重要なことはなんでしょうか。

それは・・・

 

コツその1.ずばり、目立つこと!

 

なんですよ。

 

結局、お客様というのは、「何かを買う目的があってお店に来る」場合がほとんどじゃないですか? その場合は、目的の商品は何もせずとも買っていただけるわけです。POPの効果はあまりないかもしれません。

 

でもそれだと、いわば売り上げはなりゆき任せ。どんどん売上を伸ばしていくことは到底無理です。外的要因に客単価が簡単に左右されてしまうので、近くにお店ができた、沿線に大きなショッピングモールがオープンした、商品の流行が去った、などで簡単に売上はダウンしてしまいます。

 

お店側が積極的に売上をあげるためには? 

 

「プラスワン」、「クロスセル」、「アップセル」が重要ですよね。そこで、手間ひまかけた「POP」の登場です。

 

では、なぜPOPが「目立つこと」が重要か?

 

やっぱりいい商品があることに気づいてもらうことが、お客様に商品を購入していただくための「入口」だからです。

 

AIDMA(アイドマ)」という理論を、ご存知ですか?

 

人が購買にいたるまでの、態度変容のことを指しています。Aから順番に、アテンション、インタレスト、デザイアー、モチベーション、アクションという流れで、お客様を説得誘導していくことで、効果的に商品の購買を進めることができるという、購買促進のためのモデル理論なんです。これの一番初めに出てくるのが、「認知(アテンション)」。まさに気づいてもらうこと、です。

 

お店には魅力的なたくさんの商品があります。 けれど、お客様はそこに商品がたくさんあったって、極端に言うと「ひとつも見てはいません」。目的の商品以外は、全スルーです。その中で、POPというのは、静かにお客様に語り掛けてくれる。『私(商品)に気が付いて!』と。

 

もしも、常連さんが多くて何も購買目的ももたずに、ふら~とひまつぶしに来ていただける方が多いお店だったとしても、POPが目立っていればその商品を認識してくれるわけですから、「お、なになに、なにかはじめたの?!」なんて会話につながります。

 

やはり「目立つこと」は最も効果的です。

 

じゃあ、目立てばなんでもいいのかっていうと・・・もちろん違います。

次に大事なことは?なにでしょうか。

 

コツその2.つぎに大事なのは、理由を伝えること!

 

です。

ちょっとわかりにくいですね。

 

基本から説明すると、POPを書くときは、「POPはお客様と会話をしている」という意識を持たないといけません。POPは単なる紙ですが、まるで「ピエロのような人が黙ってお店のなかに立っている」と、イメージしてみてください。「ピエロ」なので、もちろん直接話すことはできません。でも、お客様からしたら、無茶苦茶に不自然ですよね。お客様のことを、「陽気なピエロが無言でしっぽを振りながらじっと見つめている状態」なわけですから(笑)。

 

そのとき、お客様からは自然とこんな言葉が出るでしょう。

 

『ピエロ、お前、なんでそこにいるの・・・?』

 

そうなんです。お客様はなぜそこにPOPが付いているのか?という理由を知りたがるものなのです。

 

「衝動買い」という言葉があります。

 

でも、本当に衝動にかられて、無意識のうちに購入してしまうってことはないと思ってます。自分のことを思い出してみてください。衝動買いしてしまったときでさえ、なにかの「理由」があるはずです。ただその理由が非常に浅い・短いっていうのが、衝動買いです。衝動買いの反対は、じっくりと考えて買うってことだと思いますが、二つの違いは「時間差」なのです。(専門的には、POPは瞬間的にAIDMAの態度変容させるってことだけで、なんら「広告のセオリー」と変わりはありません。)

 

では、POPがうまく注意を引けて、お客様がそのPOPと商品に注意を向けてくれたとしましょう。お客様は、一歩こちら側へ歩み寄ってきてくださったということです。そしたら、当然ながら、(ありがとうございます!)という感謝の気持ちをこめて、『実は自分・・・』とPOPがここにあるわけ(理由)を、そのお客様に説明する義務があるのですね。

 

その商品のPOPが特売価格の表示になっているなら、『今日わたし売れたいんです!安いんです!』。これが、理由になります。

 

また、見た目は地味だけどとってもすごい商品なら、『わたし実はこんなにすごいんですよ』とか、効果にすごく実感がある商品なら『お店の人が使ったらこんなにすごかったっていう話をどうしても伝えたくて…』ということになりますね。

 

ここで注意!

 

コツその3.理由がないのにPOPはNG

 

これは、コツその2の裏返しとも言えるのですが、大事なことなのでぜひ意識してほしいことです。

 

もし間違って特売価格にもなっていないのに、店員が売りたいからといってPOPを通常価格で出していたら・・・それは大失敗です!そこには理由がないから。価格を押しにするならば、必ず特価設定もセットと考えてください。なんでもかんでもPOPを付ければイイわけじゃありません。無駄なことはしない。これも重要な、効果的なPOPを書くためのコツなんです。

 

ちなみに、これは『早稲田大学 WBS 研究センター 早稲田国際経営研究 No.40(2009)pp. 53-66 』(PDF)という素晴らしい論文があるので、知識を深めたい方はぜひ一読をおすすめしたいです。こちらの論文で面白い点が、書籍での実験なのですが、 面展(棚を利用して読者に本の表紙を正面から見せる商品陳列方法で、通常の背表紙を前面とした展示 方法より陳列スペースを多く使用する一方、来店客から見える商品の面積が大きく認知されやすいため、販売促進につながるとされている ISP 施策)とPOPによる効果がそんなに変わらないという点です。やっぱり、POP成果に対する優先順位は、「目立つこと」が第一になると言えますね。

 

以上まとめです。

 

1)忙しい店員はPOPを書いたほうがいいのか?

 忙しくとも、やっぱりPOPは設置したほうがいい。そこで重要になるのが、以下によいPOPを効率よく作るのかってこと。

 

2)上手なPOPの書き方、POPデザインの3つのコツ

コツその1.ずばり、目立つこと!

 

コツその2.つぎに大事なのは、理由を伝えること!

 

コツその3.理由がないのにPOPはNG

 

いかがでしたでしょうか。

 

具体的なPOPの書き方は、先日のエントリーでもご紹介したこちらのPOP本がとってもわかりやすいので、こちらをおすすめします。

 

過去エントリー>

tda.hatenadiary.jp

 

番外編:「年齢」「性別」別のPOP書き方・デザイン ガイドライン

POPをデザインしたり、書くときには、「会話」を意識することが必要です。なので、お客様の年齢や性別に応じて、POPを書きわけるとより売上アップにつながるでしょう。では、どのようにPOPを書きわけると効果的になるのでしょうか。

 

たとえば、

【50歳以上の女性】
  • 「価格」訴求より「価値」訴求
  • 「健康」「安全・安心」「お孫さんへ」などが有効なキーワード
  • 楷書体などの読みやすい黒色の文字で1cm角以上の大きさで
【30歳代の主婦】
  • 買い物の優先順位は「子供→自分→夫」
  • 「節約」「お買い得」のほか、「テレビなどで話題」が有効なキーワード
  • 筆ペン、ポスカ、色鉛筆など、基本的にはどのようなPOPでもOK
【20~40歳代の独身女性】
  • 自分自身のことに最もお金をかける裕福
  • 「テレビなどで話題」「芸能人の○○さんも御用達」などが有効なキーワード
  • 筆ペン、ポスカ、色鉛筆など、基本的にはどのようなPOPでもOK
【20歳以下の女性】
  • 「カワイイ」「キラキラ」「にぎやか」などが有効なキーワード
  • 同年代のモデルや芸能人の動向に敏感
  • 筆ペン、ポスカ、色鉛筆など、基本的にはどのようなPOPでもOK
【男性客の場合】
  • カラフルより白黒、丸より四角、やわらかい雰囲気よりスマートさが重要
  • POPでは、イラストや写真も必要だが文章力が重要
  • 手書きPOPよりもパソコン作成POPが有効

 以上が代表的な例です。性別での違いが最も大きく、これは性別による脳の働きの違いが理由とされています。男性に比べて女性は、右脳を働かせて情報を読み取ることが得意なため、POPでもイラストや写真から感覚的に受け取ることが多いのです。

(出典:自店の客層にあわせたPOP|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]

 

いつか「手書きPOP」の見本データを作って、無料でデータ配布したいと思います!ちょっとでも、売上が楽に上がって店員さんが笑顔になった!そんなお店に行きたいですから。今回は、長文におつきあいいただきありがとうございました。ではまた~。